メサイア・ワークス

上野の古代ギリシャ展@東京国立博物館を見に行ってきたよ。

上野の古代ギリシャ展@東京国立博物館を見に行ってきたよ。

この牛の頭は、猫の頭くらいで小さかった。両耳からワインを入れてアゴから流す儀式用。

東京国立博物館は、いくつも館があって古代ギリシャ展がやっていたのは平成館。

他にも立派な石造りの建物がある

歴史経緯と物品の展示が主だった…。写真撮影は一切禁止なので無し!
中世ヨーロッパの暗黒時代は有名だけど、古代ギリシアにも暗黒時代があったのは知らなかった。単純に文字資料に乏しい時代って意味らしいけど。

NHKドキュメンタリー ギリシャ文明 古代オリンピックの秘密
この番組を事前に見ておいたので、展示がより楽しめた。
正直、展示よりもテレビ特番の方が説明がしっかりしていて面白かった。古代ギリシャ市民は全員戦士だったので、哲学者のプラトンもレスリング好きだったらしい。
アリストテレスは「幅広い肩」という意味で、半分リング・ネームみたいな感じだったとの事。古代ギリシャの知識人は、ほとんど運動が好きだったので、なんかイメージ違うな~。

あと興味深かったのは、コインが普及する前に使われていた1メートルくらいある金属製の棒「串型オボロス貨」
平均的な人間だと6本しか掴めないので、それが単位となり6オボロス=1ドラクマという通貨単位になったらしい(ホウレン草一把と同じ発想)
大の男が一日働いて1ドラクマもらえて妻子がその日の生活出来たらしいので、1ドラクマ=六千円として1オボロスは千円?
100ドラクマ(60万円)=1ムナ(60万円)という単位もあったらしい。

こういった博物館を見ていて思うのが、専門用語や歴史的経緯を知らないと、あんまり楽しめないよな~。
テレビや映画なんかに較べて、敷居が高い!
もっと娯楽性のある博物館って作れないものだろうか?

「これは古代ギリシャの壺です」みたいに言われても「ふーん」とか「へー」としか思わないので、

「アンフォラ(古代ギリシャの壺)は、穀物やオリーブ油、ワインなんかを交易品として、船に積んで地中海中に運んでいました。
底の部分が平ではなく尖っているのは、船の倉庫の穴に差し込んだり、土に刺したりして安定させるための工夫でした。
今でも地中海の海底のアチコチで見つかります。
また、メールアドレスの@(アットマーク)は、このamphora(アンフォラ)から来ています。
日本では馴染みがないですが、海外では「単価記号(1個あたりの値段)」として使われています」

みたいに興味を引く説明があってもいいと思うんだけどな~。
もっと食生活やギリシャ神話、市民兵なんかに重点を置いて欲しかった。

展示の概要は、こんな感じだった。
展示概要
1, ミノス文明=地中海に浮かぶクレタ島で海洋貿易によって栄えた。ミノタウロスの迷宮があった所
2, ミケーネ文明=シュリーマンが発掘した文明。巨石で砦を作ったり武装したり戦闘的で、ミノス文明を滅ぼす?
3, 暗黒時代=資料が残っていなくて、よく分からない時代
4, アルカイック時代=一般的な古代ギリシャのイメージの時代が始まる。ポリス(都市国家)がはじまり、ホメロスの叙事詩『イリアス』と『オデュッセイア』が作られた。
※クラシックは古典だけど、アルカイックは「原始的で素朴な」という意味
5, クラシック時代=古代ギリシャの絶頂期。各地に神殿や美術品が作られ、哲学や民主主義も始まる。アテナやスパルタなど都市国家間の戦争が激しくなる。
6, 古代オリンピック=「聖なる休戦」戦争ばっかしていると共倒れになるので、一時的に休戦してスポーツしよう!という発想から生まれた。古代ローマまで1200年も続く
7, マケドニア王国=アレクサンドロス大王が古代ギリシャ全域を征服、さらにインドまで東方遠征した。
8, ヘレニズム=東方遠征の結果、ギリシャ人やギリシャ文化が東方に伝わる。東方の文化も西洋に伝わってくる。
9, ローマ=古代ローマ帝国がギリシア文明を征服する(文化的にはギリシャ文明に影響されまくる)。国教がキリスト教になった西暦392年に古代ギリシャ文明は完全に途絶える(オリンピックも終了)
10, ルネッサンス=中世ヨーロッパの暗黒時代を経て、人間中心の古代ギリシャの文化が見直されて復活していく←この展示はない。

ジャンプ黄金世代的には、古代ギリシャといえば聖闘士星矢だよな~。

撮影用の小物が入っている箱。
Don’t learn(学ぶな!)かと思ったら
Don’t lean(よりかかるな!)と、空目した(^_^;)

古代ギリシャ展のチケットで、東京国立博物館の敷地内になる展示物も見れる。これは本館。
石造りの建物に瓦屋根って、和洋折衷建築が時代を感じる!

展示品によって写真OKだったらNGだったりする。これは金属で出来た海老。

上野駅に戻る途中にある国立西洋美術館の入口にあるロダンの彫刻も見てみた(野外になるのは無料)
黒騎士を倒して閉じる「地獄の門」のモデルがこれか~(ゲームブック脳)

弓をひくアキレス(全裸)
顔が変。

カレーの市民

一番有名な「考える人(拡大作)」

拡大版って何?そもそも本物なの?と思って調べてみたら、石膏の型から何体も作られているらしい。そういった意味では本物(オリジナル)は複数ある。
実物を観るメリットは、大きさや厚みが把握出来る事だよね。写真と違って好きな角度から見れるし、金属の像は中身が空っぽなのね~とか。

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