上野の大英自然史博物館展に行ってきた。
ラスコー展の時は、仕事が忙しくて行けなかったけど、今回は半休を取って平日の閉館二時間前くらいに行ってみた。
ガラ空きって程じゃないけど、展示に人が集まっていても、ちょっと待てばすぐに見られるくらいの混雑だった。
新橋の金券ショップで1600円→1450円で購入。
博物学(もしくはイギリスの略奪)の歴史が学べる。
大体1時間半もあれば、充分堪能出来る。
「わしが大英自然史博物館・初代館長リチャード・ウォーエンである!」
恐竜の概念を作ったすごい人。
有名な大英博物館から分館として、大英自然史博物館を作った。
比較解剖学の父と言われていて、既に絶滅したボアの太モモの骨から全身骨格をイラストで予想出来たほど!
今回の展示は、基本的に説明がないので、予備知識を予習しておかないとツラい。
エンデバー号(船長は有名なキャプテン・クック。18世紀に太陽との距離を測定するために赤道を一周した。北半球に大きな大陸があるので、南半休にも大きな大陸があるはず!とニュージーランド島とオーストラリア大陸を発見)
チャレンジャー号(19世紀に海洋調査のために世界一周した。当時は海面500メートルまでしか生物が居ないと考えられていた。開国したての日本にもやってきた)
皇帝ペンギンのヒナ。串刺しにされて焼き鳥みたいだ(剥製に直接触らなくて観察できるための棒)
同じく南極で見つかった葉っぱの化石。クトゥルフの狂気山脈っぽい。
世界一の金持ちウォルター・ロスチャイルドも、動物に興味があって金にあかせて色々と収集していたらしい。
キリンの首の剥製。ロンドンでは10本くらい柱のように列んでいるらしい。
ここからは絶滅した動物コーナー。名前通りの4m近い幅のオオツノジカ。創世のタイガに出てきそう。1.3万年前に絶滅
かつてアメリカ全土に50億匹もいた渡り鳥「リョコウバト」
空を覆って暗くなったほどだが、美味しかったために100年ほど前に人間に狩りつくされた。繁殖能力も弱く気付いた時には絶滅。
ドードー鳥。不思議の国のアリスに出てきたやつ。
こいつは不味かったらしいけど、大航海時代に塩漬けの食料にされた。
300年前に絶滅。鈍くて警戒心が無くて繁殖能力が弱い
かつて北極にいた元祖ペンギン。こいつも、鈍くて警戒心が無くて繁殖能力が弱い。最後には生息地に噴火と地震のダブル災害が起こってトドメをさされた。
フクロオオカミ(模様が虎っぽいのでタスマニアタイガーとも呼ばれる)
タスマニア島に移民してきたヨーロッパ人の羊などを襲ったために懸賞金をかけれて狩りつくされる。
リンネの二名法(ホモ・サピエンスとかニッポニア・ニッポン)で、初めて名前をつけられた植物
化石婦人ことメアリー。化石発掘して売って生計を立てていた女化石屋
ダーウィン直筆の「種の起源」の原稿!
20枚しか現存しておらず、大英自然史博物館も5枚しか所有しておらず、そのウチの1枚。英語のはずだが全然読めん(^_^;)
今回の目玉、世界に12体しかない「始祖鳥の化石」
ロンドン標本が、海外に持ち出されたのは今回が初めてらしい。
サーバルならぬサーベルタイガー
オオナマケモノ。1.5トンもあって迫力がスゴい!
なぜかオオナマケモノの毛皮まで展示されていた。氷河にでもとじこめられてたのかな?
イヌイットの隕鉄ナイフ。動物の骨で握りを作って、刃先だけ隕鉄ナイフ
タコなど標本にしちゃうと色が抜けちゃうので、ガラス細工で生きている時の色彩を保存。
近代科学史上で最大のイカサマと称されるピルトダウン人(オラウータンと人の骨を組み合わせた偽物の化石人類)
40年の長きに渡って捏造がバレなかったらしい。同じ失敗は繰り返さない!という戒めのために展示しているらしい。
3週くらい回ったら満足した!
エスカレーターを上がると、歴代館長や博物学者など人にフォーカスした第二展示とお土産物コーナーがあった。始祖鳥せんべいって(^_^;)