芥川賞の苦役列車を読んでみた。面白かったので一気読み!駄目人間愛好家必読書!
作者の西村賢太の若い頃を私小説化した話。
この作者は一時期はテレビに出ていて、売れないアイドルと一緒に食レポとかしていて、毒舌を吐いては「なんで、そういう事、言うんですか~!?」と何時も突っ込まれていた。
古い日本語や独特の造語(風俗⇒買淫など)なども多くて、辞書を引きながら本を読むのは久しぶりな感じ(実際にはスマホで検索)
小学生の頃に父親が性犯罪を犯して離婚。どうせ何をやっても駄目だ!と投げやりになり家出して、15歳から船の荷降ろしで日銭を稼ぎながら、酒と風俗に溺れていく毎日(まだ10代なのに…。)
タバコと酒と飯のために、今日は5500円のために仕事に行くか行かないかを毎朝悩む日々。
行くと決めたら、交通費しか持っていないので、空腹のまま電車に飛び乗り170円の立ち食い蕎麦も食べられず、湾岸現場までのバス移動中に、隣の男が惣菜パンやサラダを食べているのを眺めているのが辛い…。
仕事が終わったら、全財産を持って飲食店に行って、たっぷりと食べる!
駄目人間には、人間臭さというか、動物的本能に訴えかけてくる何かがあるよなぁ~。
自分がやりたいと思っても、流石に無責任すぎるよな~って事を平然とやる所に、なんとも言えない魅力がある。